野球肘とは野球の投球動作によって生じた肘周辺部の痛みを伴う運動障害の事で、正しくは上腕骨内側上顆炎といいます。
野球以外の投げるような動作を伴うテニスやバトミントン・卓球などのストロークやゴルフのいわゆるダフリ、ウエイトリフティングなどの競技者にも見られます。
投球過多やオーバーユースに起因する肘の代表的スポーツ障害の一つで、成長期の骨に影響するため、将来まで残る骨の変形をも伴うこともあります。
肘の痛み以外にも次のような症状が現れることがあります。
・肘の腫れ
・押さえると痛む
・手に力を入れると肘が痛む
・手首の曲げ伸ばしで痛む
・肘が完全に伸びきらない、曲がらない
・肘の曲げ伸ばしでコキコキ音がする
・小指側のしびれ感
現在、甲子園に出場する投手は肘のメディカルチェックが義務づけられ、障害の程度によっては出場禁止にもなります。
投げる動作は、手首は手招きする時の動き(背屈〜掌屈)とボトルの水を注ぐ時の動き(回外〜回内)が主な動きになります。投げる時のトップの位置での手首の動きで負荷が変わります。
・正しい使い方:手首はほとんどまっすぐ
・悪い使い方:手首が過度に手の甲側へ曲がる(45°以上)
ボールをリリースする前に過度に手首が手の甲側へ折れていると、リリース時に手首を戻してくることになりますが、この時に肘の骨に対して引っ張られる力によって肘の内側の骨の付着部を痛めてしまうのです。
手招きの動きの角度はほんのわずかでも正しく手首が使えていれば、強くボールを投げることができます。しかし肘を痛めてしまう選手は60°〜90°ぐらい過度に動かしてしまうため肘への負担が大きく、野球肘を発症させてしまいます。
正しい手首の使い方をすることが野球肘の予防と回復、再発防止には重要です。
骨格の歪み・捻れがあるまま投球動作を行うと野球肘や肩を痛めやすくなります。
重心移動や身体全体の連動性など、上手な身体の使い方が出来ずに負荷に偏りが生じてしまうからです。力をボールに乗せた効率的な投球は出来ませんし、無理に続けていくと痛めてしまうことになります。
当院では負担がかかり炎症の起きている筋肉や靱帯の炎症を抑えていくとともに、骨格矯正によって身体の歪みを整え、体幹のバランスのとれた連動した身体の状態にしていきます。ケガの回復と予防、そしてパフォーマンスのアップができるようにしていきます。