むちうちは特に交通事故で多い怪我で、受け身をとることが出来ない姿勢で突然大きな衝撃が身体に加わると首がムチのようにしなることで生じます。
正式には、頸椎捻挫や頸部挫傷という診断がされます。
首や肩周辺の痛みのほか、ダルさ、ハリ感、手足の痺れ、吐き気、頭痛、めまいなど首とは関係ない部分への症状が出てくることもあります。
また、事故に遭ってから数日~一週間くらい経過してから症状が出ることも多くあります。
治療せずにいて、後遺症に悩まされるケースも多いので、症状が無かったり軽い症状の場合でも必ず医療機関を受診するようにおすすめします。
レントゲンなどの検査をして異常は発見されなかったけれども、なんだか身体の調子が悪いという方もいます。
骨格の歪みや神経の圧迫はこうした検査では見つからないことも多々ありますので、身体に不調を感じている場合にはご相談ください。
むち打ちは、筋肉がショックを和らげる間もなく衝撃が首に加わることで、頸椎(=首の骨)にダメージを受けて生じます。
頸椎に強い炎症を起こし、それが首の痛みや腕・手のしびれの原因となります。
また、強い衝撃により、正常時はやや前傾しているはずの頸椎のカーブが減少し、ストレートネック(=真っ直ぐな首)という状態を引き起こすケースも。
この状態は身体全体に緊張を強いるため、次第に腰痛や肩の痛み、頭痛、吐き気、背中のハリ感など全身症状へとつながっていきます。
「むち打ち症」は原因や症状により4種類のタイプに分けられます。
1. 頸椎捻挫型
首の周りの筋肉や靱帯の捻挫によって出る症状。
首を動かすと痛み、首や肩の動きが制限されることもあります。
2. 根症状型
脊髄から枝分かれした神経が圧迫されて出る症状で腕や手の痛み、しびれ、だるさ、後頸部の痛みなどが出ます。咳やくしゃみ、いきんだ時、また首や肩を一定方向へ動かした時(多くは首をそらした時)に症状が強くなります。
3. バレ・リュウー症状型(後部交感神経症候群)
脳に栄養を送る椎骨動脈の血流低下に伴う症状で、頭痛、目のかすみ、眼精疲労、めまい、耳鳴り、吐き気などが出ます。喉の違和感、声のかすれ、胸部の圧迫感が出ることもあります。
4. 脳脊髄液減少症(低髄液圧症候群)
髄液圧が急上昇した際にクモ膜が裂け、脳脊髄液が減少して起こる症状で、天候と気圧変化によって症状が変化します。
安静にしていると自然治癒することが多いのも特徴です。
今までの症例を見ると、これらのタイプが複合的に出ているケースが多く、その大半はレントゲンやMRI等の検査では判明できないようです。